2025年03月11日 19:09
夏型結露 湿害防止に関して≫
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来月から施行される建築物省エネ法。沖縄を含む8地域(蒸暑地域)では外壁の断熱性能は問われていないのですが、断熱性能を高めようとした際に繊維系断熱材(グラスウール、ロックウール)を用いる場合は「仕様基準ガイドブック」だけでなく「住宅の省エネルギー設計と施工2023」をよく読んでください。また、外張り断熱でプラスチック系断熱材を用いる際には透湿抵抗が大きいものを選んでください。ガイドブックには繊維系断熱材を用いる際には防湿層を設けないようにと書いてありますが気密と仕上材の透湿抵抗について書いていないので壁内に湿った外気が入り込むと湿害に繋がる恐れがあります。
また、温かく湿った外気を室内に多量に取り込むことは室内の温度上昇だけでなく湿度上昇となるため、換気回数を多くしすぎないようにし、機械換気量に応じた給排気口を設ける事と換気ルートを設定してください。気密性が高くない場合、給気と排気のバランスが取れていないと壁内などに湿った外気が引き込まれます。
気候変動による影響で、新築だけでなく、これまで湿害の発生してなかった既存建物でも発生する可能性があります。慌てて同じ材料で直した場合や誤った対策を行うと再発する可能性が高いです。要因調査を行ったうえで改修設計を行い改修してください。
「住宅の省エネルギー設計と施工2023」に書いてある(長時間にわたり23℃以下としない)とあるのは気密性能と防露性能が確保された建物での温度設定です。それら性能が確保されていない建物では日々の外気の露点温度を目安にして温度設定してください。今後の気候変動で露点温度が上昇する可能性が極めて高いので、室温設定は今後変わっていくと自分は考えています。
自分自身の湿害経験と、湿害調査や湿害を起こしている建物の改修設計している中で気をつけておいてほしいことをお伝えしました。ご不明な点がある方はDMください。
夏型結露による湿害防止にご協力の程、宜しくお願い致します。







また、温かく湿った外気を室内に多量に取り込むことは室内の温度上昇だけでなく湿度上昇となるため、換気回数を多くしすぎないようにし、機械換気量に応じた給排気口を設ける事と換気ルートを設定してください。気密性が高くない場合、給気と排気のバランスが取れていないと壁内などに湿った外気が引き込まれます。
気候変動による影響で、新築だけでなく、これまで湿害の発生してなかった既存建物でも発生する可能性があります。慌てて同じ材料で直した場合や誤った対策を行うと再発する可能性が高いです。要因調査を行ったうえで改修設計を行い改修してください。
「住宅の省エネルギー設計と施工2023」に書いてある(長時間にわたり23℃以下としない)とあるのは気密性能と防露性能が確保された建物での温度設定です。それら性能が確保されていない建物では日々の外気の露点温度を目安にして温度設定してください。今後の気候変動で露点温度が上昇する可能性が極めて高いので、室温設定は今後変わっていくと自分は考えています。
自分自身の湿害経験と、湿害調査や湿害を起こしている建物の改修設計している中で気をつけておいてほしいことをお伝えしました。ご不明な点がある方はDMください。
夏型結露による湿害防止にご協力の程、宜しくお願い致します。







クロトン設計
下地洋平
下地洋平
2025年02月13日 13:37
やんばるの風わたる家≫
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令和5年度サスティナブル建築物等先導事業(気候風土適応型)に採択された「屋我地島 やんばるの風わたる家」、着々と工事が進んでいます。

先週末から建方工事に入りました。

風が強い日だったのですが、土手や屋敷林に囲まれているので敷地内の風は穏やかでした。
地形や屋敷林を用いて建物を風から守る緩衝領域の形成は、これからも大切にしたい昔からの知恵です。

先週末から建方工事に入りました。

風が強い日だったのですが、土手や屋敷林に囲まれているので敷地内の風は穏やかでした。
地形や屋敷林を用いて建物を風から守る緩衝領域の形成は、これからも大切にしたい昔からの知恵です。
下地洋平
2025年02月06日 18:42
第2回 建物の湿害 公開研究会≫
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蒸暑地域の湿害問題に取り組んでいる「蒸暑地域湿害研究センター」の主催で「第2回建物の湿害 公開研究会」が開催されます(私は運営側で参加します)。
湿害問題に悩まられている方、今後の対策を考えたい方。ぜひご参加下さい。

お申し込みはこちらから→https://x.gd/oyHOg
第一回の時の様子はタイムス住宅新聞のウェブマガジンで読めます。
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/special/detail/21973
湿害問題に悩まられている方、今後の対策を考えたい方。ぜひご参加下さい。

お申し込みはこちらから→https://x.gd/oyHOg
第一回の時の様子はタイムス住宅新聞のウェブマガジンで読めます。
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/special/detail/21973
下地洋平
2024年12月26日 19:36
露点温度の期間比較≫
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一昨年から夏型結露による湿害について調査を進めていますが、今年はこれまで以上に相談が多く寄せられました。
これまで湿害に至らなかった建物や仕様で発生し、ここ数年の気候変動の影響ではと考えました。
そこで近年の露点温度の変化を気象庁データ(那覇 1時間毎)からグラフ化してみました。2017年から上昇しています。
〈1枚目〉
7月1日から9月30日までの
30年平均(1995-2004)
10年平均(2005-2014)
5年平均(2015-2024)
の比較

〈2枚目〉
1995年から2024年までの
7月1日から9月30日
7月1日から7月31日
8月1日から8月31日
9月1日から9月30日
の比較

今後も露点温度の上昇が続くようであれば、将来の湿害に備えた建物の作りや使い方の検討が必要になると思います。
夏型結露でお困りの方、ご相談ください。
これまで湿害に至らなかった建物や仕様で発生し、ここ数年の気候変動の影響ではと考えました。
そこで近年の露点温度の変化を気象庁データ(那覇 1時間毎)からグラフ化してみました。2017年から上昇しています。
〈1枚目〉
7月1日から9月30日までの
30年平均(1995-2004)
10年平均(2005-2014)
5年平均(2015-2024)
の比較

〈2枚目〉
1995年から2024年までの
7月1日から9月30日
7月1日から7月31日
8月1日から8月31日
9月1日から9月30日
の比較

今後も露点温度の上昇が続くようであれば、将来の湿害に備えた建物の作りや使い方の検討が必要になると思います。
夏型結露でお困りの方、ご相談ください。
下地洋平
2024年12月05日 17:16
公開研究会:「沖縄の気候風土適応住宅の独自基準」について≫
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所属させていただいている沖縄県建築士会主催の公開研究会が開催されます。
来年度から原則全ての新築建物で省エネ基準への適合が義務付けされます。
その中で、地域それぞれの気候風土適応住宅の基準に適合した住宅については、外皮基準が緩和されます。
興味、関心のある方は是非ご参加ください。
申込みは本日迄です。


来年度から原則全ての新築建物で省エネ基準への適合が義務付けされます。
その中で、地域それぞれの気候風土適応住宅の基準に適合した住宅については、外皮基準が緩和されます。
興味、関心のある方は是非ご参加ください。
申込みは本日迄です。


下地洋平
2024年11月22日 10:11
建築環境ラボ成果発表会≫
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建築環境ラボ成果発表会
勉強させて頂いている建築環境ラボの成果発表会が来月大阪で開催されます。オンライン参加可能、参加費無料です。
私はオンライン参加で、定常結露計算を用いた夏型結露による湿害の状況と対策についての検討を発表する予定です。
来年度から原則全ての新築建物で省エネ基準への適合が義務付けされます。
建物と省エネについて関心のある方はぜひご参加ください!

勉強させて頂いている建築環境ラボの成果発表会が来月大阪で開催されます。オンライン参加可能、参加費無料です。
私はオンライン参加で、定常結露計算を用いた夏型結露による湿害の状況と対策についての検討を発表する予定です。
来年度から原則全ての新築建物で省エネ基準への適合が義務付けされます。
建物と省エネについて関心のある方はぜひご参加ください!
下地洋平

2024年09月10日 12:47

設計監理させていただいた、木造赤瓦葺き平屋建て住宅がタイムス住宅新聞お住まい拝見で取材・掲載頂けました。
長年の施主様の構想を元に、伝統的な工法と現代的な工法を用いて設計を行い、高い床下・吹抜け天井で維持管理や点検容易性を兼ねています。
ぜひ紙面やウェブ記事でご一読頂けましたら幸いです。
タイムス住宅新聞 お住まい拝見
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/look/detail/22110
宜しくお願い致します。
下地洋平
木造赤瓦葺き平屋建て住宅 お住まい拝見 タイムス住宅新聞≫
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設計監理させていただいた、木造赤瓦葺き平屋建て住宅がタイムス住宅新聞お住まい拝見で取材・掲載頂けました。
長年の施主様の構想を元に、伝統的な工法と現代的な工法を用いて設計を行い、高い床下・吹抜け天井で維持管理や点検容易性を兼ねています。
ぜひ紙面やウェブ記事でご一読頂けましたら幸いです。
タイムス住宅新聞 お住まい拝見
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/look/detail/22110
宜しくお願い致します。
下地洋平
2024年08月10日 10:17

先日行われた蒸暑地域の湿害についての公開研究会の様子をタイムス住宅新聞社さんが本日発行の紙面にて記事にしてくださいました。周知へのご協力頂きありがとうございます(_ _)
紙面及びタイムス住宅新聞ウェブマガジンで読めます↓
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/special/detail/21973
夏型結露による湿害防止の為、ご一読頂けますようお願い申し上げます。
湿害公開研究会の記事≫
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先日行われた蒸暑地域の湿害についての公開研究会の様子をタイムス住宅新聞社さんが本日発行の紙面にて記事にしてくださいました。周知へのご協力頂きありがとうございます(_ _)
紙面及びタイムス住宅新聞ウェブマガジンで読めます↓
https://sumai.okinawatimes.co.jp/commons/special/detail/21973
夏型結露による湿害防止の為、ご一読頂けますようお願い申し上げます。
下地洋平
2024年05月31日 18:55
実施設計 納まり確認≫
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実施設計
初めて使う材料があるので詳細図で納まり確認。

知識と経験を元にするのですが全て知っている訳ではないので、標準仕様書や木材規格表や既製品カタログ寸法、メーカー仕様書で確かめながら。時間がかかりましたが納まりが曖昧だった部分が納められてよかった。これで現場とやり取りできます。
初めて使う材料があるので詳細図で納まり確認。

知識と経験を元にするのですが全て知っている訳ではないので、標準仕様書や木材規格表や既製品カタログ寸法、メーカー仕様書で確かめながら。時間がかかりましたが納まりが曖昧だった部分が納められてよかった。これで現場とやり取りできます。
下地洋平
2024年05月28日 18:47
民家再生(長寿命化エコ改修) その3≫
カテゴリー
昭和45年に建設された鉄筋コンクリート造民家の再生工事を行っています。
今後30年間を安全に快適に使っていけるように長寿命化の為の調査と設計、エコ化の為の省エネ計算とパッシブ設計、設計に適した工法による施工を行っています。
いまあるものを大事に手入れして使わせて頂く事で、建て替えるより資金面でもCO2面でもエネルギー面でも省力化しています。

屋根を無機質遮熱防水塗装にして、
ηAc
改修前(無断熱) 6.80
改修後(無断熱) 7.10
改修後(屋根白塗装) 3.50
改修後(屋根断熱 25㍉) 3.80
改修後(屋根白塗装+断熱25㍉) 3.10

外壁は元の建物色を基本にして

色見本を作成して、ご家族で話し合い

外壁塗装下地はお気に入りの工法で

外観がきれいになりました。
これから内部工事に入っていきます。
今後30年間を安全に快適に使っていけるように長寿命化の為の調査と設計、エコ化の為の省エネ計算とパッシブ設計、設計に適した工法による施工を行っています。
いまあるものを大事に手入れして使わせて頂く事で、建て替えるより資金面でもCO2面でもエネルギー面でも省力化しています。

屋根を無機質遮熱防水塗装にして、
ηAc
改修前(無断熱) 6.80
改修後(無断熱) 7.10
改修後(屋根白塗装) 3.50
改修後(屋根断熱 25㍉) 3.80
改修後(屋根白塗装+断熱25㍉) 3.10

外壁は元の建物色を基本にして

色見本を作成して、ご家族で話し合い

外壁塗装下地はお気に入りの工法で

外観がきれいになりました。
これから内部工事に入っていきます。
下地洋平